主要施設で設備改築 仙台市が下水道中期経営計画 建設改良は約971億円
[2016/4/22 宮城版]
仙台市建設局は、28~32年度の下水道事業中期経営計画を策定した。事業数は約1000件で、予算規模は約970億9200万円を見込む。リスク優先で事業に着手するため、新たに広瀬川浄化センターと秋保温泉浄化センターの設備改築に着手するほか、ポンプ場18施設の設備改築事業、中央4号幹線整備事業を盛り込んだ。
同計画は、27年9月に策定した下水道マスタープランに基づき、基本方針5項目と施策18項目、目標指針、主な取り組みで構成する。アセットマネジメント(AM)導入後、初の計画で基本方針には新規に「健全な経営方針」と「サービスの充実・連携方針」を加えた。
建設改良費は計約970億9200万円を見込む。内訳は、28年度254億9300万円、29年度222億6500万円、30年度179億8900万円、31年度174億9700万円、32年度は138億4800万円。復興事業費は、28~29年度で計177億2100万円。
取り組み別では、地震対策に計175億9700万円、浄化センター・ポンプ場の計画的保全に151億8600万円、合流式下水道の改善に116億7100万円を見込む。地震対策は、第3南蒲生幹線や上谷刈浄化センターを含む計26施設での震化工事を盛り込んだ。
浄化センター・ポンプ場の計画的な保全では、南蒲生浄化センター4号焼却炉の建設や、基幹施設の広瀬川浄化センター、秋保温泉浄化センター、鶴巻ポンプ場、霞目ポンプ場で設備改築事業に着手する。建設改良費は、29~30年度がピークで約300億円を超える。
合流式下水道の改善事業では28年度、中央4号幹線の設計と諏訪町ポンプ場の建設工事に着手し、32年度までの改善率を97.4%に設定した。予算規模は116億7100万円で、28年度は8億2100万円を計上。30~31年度は30億円から36億円を見込んでいる。
新たな取り組みでは、東日本大大震災の経験や、国連防災世界会議を踏まえた「国内外への貢献」を盛り込んだ。トルコのイズミル市などで、市の先導的な取り組みを支援・共有していく。