本庁舎建替え検討へ始動 年度内に方向性 夏ごろ検討会を設置(仙台市)
[2016/4/12 宮城版]
仙台市は、市役所本庁舎の建替えについて、本格的な検討を始める。夏を目安に次部長級の検討調整会議を設置し、改修を含めた課題の整理やシミュレーションによる比較検討を行った上で本年度内に改築か改修のどちらにするか、方向性を絞る方針だ。
検討調整会議は、財政局や都市整備局の次部長級で構成する予定で、設置時期は夏を目安に調整する。会合では現状と課題を明確に整理し、費用、耐用年数、機能など改修と改築の場合で比較検討する。開催回数は未定だが、本年度内に一定の方向性を固める考え。
検討は、市総合マネジメントプランに基づき、所管する庁舎管理課で進める。同プランでは、本庁舎の計画保全年数は80年、旧耐震基準でみれば計画保全年数は50年に設定されている。昭和40年建築の本庁舎は築51年が経過し、老朽化が進むため本格的な検討に着手する。
同課の課長は「改修の場合は、稼働しながら改修するのかなどの手法が課題の1つ。改築では分散している庁舎の集約は検討の必須事項になり、それぞれ課題を整理していく必要がある。改築となった場合の具体は、基本構想で明確化していくことになる」と話す。
施設規模はRC造11階建て延べ2万7809平方m。18~20年に耐震化工事を行っている。設備は、27年度に劣化度調査を実施。大半の設備で耐用年数を超えており、修繕した場合の概算費で6億円、更新の概算費は約66億円に上る結果になった。
更新すれは膨大な費用に加え、構造体の補強と、更新中の仮庁舎への移転も必要になるなど、課題が上がっていた。